著作・管理・編集:勇者カカキキ
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<プロローグ─ バルドル編 ─>
東バルドル戦役──多くの命が燃えた戦いがあった。
それは、西の地を統べる人間と東の地を統べるの魔族との戦い。
五百年前、人間と魔族との戦いが勃発。
双方の国の王の死が引き金とも言われているが定かでは無い。
ただ戦争は起こり、事実人も魔族多くの犠牲を伴った戦いが行われたという事だ。
戦地で、直接交渉による休戦調停を結んでからも、長きに渡り双方で小さな衝突があった。
だが、かつての様に多くの命が燃えた戦いは今日行われる事は無かった。
時が動いたのは四年程前。
東バルドル戦役から数日前の事だった。
人間達の国、王都ロードガーデンの防衛の要である五色騎士団の一つ、『蒼騎士団』が使者として魔族の統べる東の地へと向かった。
その数日後、王都ロードガーデンよりほど近い平野にて『蒼騎士団』の団員が全員残らず死んでいた。
これを魔族達の答えと受け取った人間達がとった怒りが生んだ行動はただ一つ。
消えかかった戦乱の炎は瞬く間に燃え上がり、東バルドル戦役が起こり──双方に深い遺恨を残す事となった。
戦役後、再び双方で小さな衝突を繰り返す冷戦状態となり現在に至る。
戦役に参加した冒険者はバルドルを離れ別大陸へと旅立ち、傭兵は王都ロードガーデンで戦乱の時を待っている者など人間模様も様々だ。
異世界フォーネリアスの空は蒼い。
雲は足早に流れていき、風は精霊の息吹を運ぶ。
不意に空を見上げた冒険者や傭兵は何を想ったのだろうか。
フォーネリアスが大陸の一つ。
バルドル大陸から物語は動き始める。
それは後に伝説として語り継がれる……かも知れない物語。
人が夢に思い描いた世界。
多種多様の種族がひしめく世界。
戦いと冒険がある世界。
原初にして聖地である世界。
今、ここにフォーネリアスへの扉が開かれる。
蒼き空が広がるフォーネリアス世界へ……。
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著者:勇者カカキキ
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